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2014年1月

2014年1月27日 (月)

マーメイド・ドリーム (『やさしいぴあの』より抜粋)

プルトップ開けてしまうと悲しくてもうビーチにひとりじゃいられない

まだ夏は始まってないサンダルを片方置いて逃げたっていい

サイダーの千の気泡を飲み干して、さあ、もう人でないものにおなり

名前のないものいますべて手のひらにすくった砂のようにあかるい

あなたから教えてもらう身体の記憶はぜんぶ波うちぎわへ


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photo (c) toyabun


新鋭短歌シリーズ12
嶋田さくらこ歌集『やさしいぴあの』
第Ⅲ章「ミッドサマー・ドリーム land &
sea」より


* * *


すてきな波打ち際の写真をお借りできたので、
歌集から海の歌をすこし。



山に囲まれて暮らしているせいか、
海へのあこがれがつよい。
後半の3首は、去年の夏に作ったもの。



春の海が見たい。


* * *




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以下の11/29のブログ記事をお読みくださいませ。
同じ条件にて発送いたします。

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2014年1月26日 (日)

わからないことはいいこと

冬がきて解消できない関係のいくつかにまた湯を差し入れる

積もらない雪ばかり降る しんしんとエスカレーター冷えていく街

熱のない声の明るさ手のひらに感情線を書き足しておく

スイッチに名前がなくて優しさを選んだはずが深くなる闇


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photo by aihara





* * *





2014年1月25日 (土)

どこにも向かわない

ゼロになる覚悟はあって肩越しの空はいつでもわたしのものだ

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photo by aihara


* * *

たとえば君...
たとえば君...


たとえばの世界なんてない、と
君は言いそうだ。


たとへば君 ガサッと落ち葉すくふやうに私をさらつて行つてはくれぬか

河野裕子『森のやうに獣のやうに』



あした、『たとへば君』を、買う。

たぶん。



* * *










2014年1月23日 (木)

朝ごパン

よかったね パンにたくさんジャム塗ってくれる誰かとはじめる暮らし

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photo by 泉かなえ





* * *

誰かと何かを食べるのは、
わたしの最上のよろこび。

パンが大好きで、
ついつい食べすぎてしまう。
作りたての温かいりんごジャムと、
カフェオレがあれば、しあわせ。

* * *

2014年1月22日 (水)

花かんむりひめ (『やさしいぴあの』より抜粋)

アカシアの葉を順番にふるわせて(ど)(れ)(み)(ふぁ)(そ)(ら)(し)どようびが好き

お姫さま志望の子たち集まって花かんむりを作るだけクラブ

みほちゃんの髪はほそくてやわらかい 冷たい水で洗うんだって

(病院の裏の公園)(ひみつやよ)(四つ葉があるん)ひとりでさがす

わたししかいない王国 お気に入りはメローイエロー降り注ぐ街

                 

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photo by 永乃ゆち


新鋭短歌シリーズ12
嶋田さくらこ歌集『やさしいぴあの』
第Ⅱ章「やさしいぴあの」より





* * *


この歌たちは、
小学校3年生になるまでの、

友達がほとんどいなかったときの思い出。

家の押し入れがわたしの世界のすべて。
「こえだちゃんと木のおうち」シリーズの
街を作ったり。

花かんむりの作り方を
おしえてくれたみほちゃんには、
その一度だけ、あそんでもらった。

なつかしい。



* * *




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2014年1月13日 (月)

まなざしの外

明日から吹雪になってこの町の全員きみに会いにいけない

あたたかい左手だからもう少し冷えた右手で応戦したい

カフェラテのラテを言うとき la の音が聞こえないままそばにいました

父になる人のまなざしやわらかく遠くわたしを隔てる春よ


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* * *



草津。 黒いところが琵琶湖、奥に比叡山。

なんでもない日の
ささやかな出来事を、
話してくれるのがうれしい。

その人のいる世界の
日差しのやわらかさに、
焦がれたりして。

今日の雪は止んでしまった。





* * *

2014年1月12日 (日)

water proof

さみしさは溶解しない水槽のクラゲもどこかへゆきたいだろう

めろめろの西陽を浴びて人型のウォータークーラー汗ばんでいく

ゆるされて君といるのに梅花藻のゆれるようには泣けないでいる

あこがれのたどり着けないあかるさよ 海の底から空を見上げる

ごめんって言われてやっと傷ついた 水平線はいつでも遠い

約束はかなたの星の虹のよう会いたい人はいつも一人だ


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* * *


もらった言葉をずっととっておきたいのに、
忘れてしまって、もう思いだせない。
うれしかった感覚だけが置き去りになって、さみしい。

春になったら、海にいきたい。


* * *

2014年1月 6日 (月)

どこにもいない人が好きでしかたない

シロナガスクジラのように横たわる恋人のながいながい睫毛

液晶の向こうでたぶん笑ってるきみの横隔膜に触れたい

大切な人がいました日曜日はこわれそうってマカロンを焼く

むかし観た映画みたいに話すけど昨日終わったばかりの恋だ

隣あう数列みたいに正しくてわたしのことを見ない人です

北の地にあなたと住んでみたかった春には仔馬が生まれるような

もうどこへ行くのでもなく手をつなぎ直してわたる横断歩道

あの人のさびしさにふる淡雪よ 光のなかでさちさちと鳴れ


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* * *


残念なくらい雪が降らない。

昨日本屋さんで、
「たとへば君」が文庫本になってて、
買おうかなと手に取ってぱらぱら読んだら、
やっぱりつらかった。
いま、
心がすっぱだかなので、
全部読んだら、
ずたずたになってしまいそうで、
でも、そんな時だから、
ほんとうは読んだほうがいいんだってことを、
わからないふりをして帰った。

またこんど。





* * *



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