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2014年4月

2014年4月30日 (水)

メッセージ・イン・ア・ボトル

幸せになってしまった人のこと雨の降る日に思い出したい

捨てられない本がたまってゆくようにきみの隣に座りこんでる

届かせたいこともなくない Message in a Bottle  海のない町

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photo by aihara





* * *

 

なにか言いたいし、聞きたいんだけど、
なんでもよくて、でもただ声が聞きたいだけじゃない。

遠いところにいる人は幸せそうだ。


* * *






2014年4月28日 (月)

雨に咲く

触れることのない人の影追いかけて鬼のままでも楽しいあそび

咲いていい花、咲かなくていい花、と振りわけられて川沿いにいる

廃線の駅舎は濡れてひかりだす友だちまみれだった夕ぐれ

一日はとほうもながく髪も肌も土の匂いをさせて眠った

芽が出ると思って埋めた種だった あやまらないでほしかったのに

師を慕うようなあかるさ持てあまし白木蓮の散るにまかせる

雨の日に泣かないでって言われてもじょうずに咲けないね、ゆすらうめ

すうるりと素肌に猫を抱くように誰かを信じて生きてゆきたい

名前のない二人になって見上げればトンビが染みになる青い風

花曇り あなたをわたしのものにしてなんにも誓わない毎日だ


Photo

photo by さくらこ


* * *


歌集を渡した友人に、この連作を見せた。

短歌を知らない、作らない友だち。
今まで
歌集を読んだこともなかった友だち。

「前よりなめらかになった。腕があがったね。」
と、言ってもらった。

とある人への思慕をこめて作った連作。

なめらかに人の心に届く歌をつくりたい。



* * *


2014年4月22日付
朝日新聞東京本社版夕刊文化面「あるきだす言葉たち」掲載

朝日新聞デジタル(無料登録で閲覧できます)

http://www.asahi.com/articles/DA3S11098750.html



* * *


2014年4月24日 (木)

『やさしいぴあの』田丸まひるさんによる朗読


田丸まひるさんがわたしの歌集『やさしいぴあの』を読んで、
気に入った歌を選んで朗読してくれた。
タイムラインでのツイートだったので、
お願いして再度ファイルをいただいた。



* * *


『やさしいぴあの』(嶋田さくらこ)  朗読:田丸まひる

【一回目】
http://twitsound.jp/musics/tsMr34z93


行くことのない島の名はうつくしい 忘れられない人の名前も

夕映えのメロンきらきら滴ってあなたの舌は居心地がいい

魔法瓶に一晩泊ってゆくといい 銀色のお湯になれる幸福

世界には言いたいことがなくなって雪になれない雨あたたかい

ぴあのぴあのいつもうれしい音がするようにわたしを鳴らしてほしい





【二回目】
http://twitsound.jp/musics/ts1QkaIZD


手のひらが大きいねって言ったこと去年の冬のことにしないで

夢で会うなら監督はわたしだし別れのシーンはカットしておく

にんじんの皮は剝かずに切り刻むその断面が春になるませ

すいすいと君の体に入ってくうどんに憧れてる昼休み

遠くから見える花火は観覧車みたいやねって笑いかけたい



* * *




まひるさんの声で読んでもらうと、
わたしの歌がまた別のいのちをもらうようで、すごくうれしい。

先月、堀合昇平さんと京都で飲んだ夜、朗読の話になり、
わたしの短歌は朗読するといいいよ、と言ってもらったけれど、
自分の声が好きじゃないので、自分で読むイメージができないのがかなしい。

田丸まひるさんとは、偶然にも新鋭短歌シリーズでもごいっしょすることができて、
ただならぬご縁を感じる。
(新鋭短歌シリーズ第二期スタート http://www.shintanka.com/shin-ei/news/944

まひるさんとは「Dolls」というデュオをいっしょに組んで、ネットプリントを3回出した。
わたしがまひるさんの「レプリカ王子」http://replicaprince.easter.ne.jp/
を見て、まひるさんの短歌が好きで、何かいっしょにしたいと唐突に思ったのがきっかけで、
元々親しいわけでもなかったのに、勇気を出してお願いした。
今では、深く短歌の話をする仲になれて、頼りっぱなし。
あの時、二人がまたこんな風に繋がっていくなんて、思いもしなかった。
ご縁はふしぎ。




* * *





2014年4月19日 (土)

わたしのお気に入り

スーパーボールみたいと君に笑われてわたしのお気に入りのリングは

残したいことは日記に書けないね 花の散る音 髪をすく指

もう二度と会えないんだろう夢なんだろう 今夜も同じ月を見ている

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photo by さくらこ



* * *




その人のその人らしさを、
わたしの目線で見つけたときから、
その人のことをすごく好きになってゆるがない。

片思いというか、お気に入り。

できるなら、わたしの力で、
その人らしさを守ってあげたいけど。

大きなお世話って感じ。



* * *


<my favorite rings>
おもちゃみたいな、大きくて、ごろごろしているのが好きで、
ついつい集めてしまう。


Photo


2014年4月17日 (木)

remember me

むこう側へ行きたい猫とこちら側に来れない人が親密になる

窓越しのしずかなしずかなすすり泣き 父母をしらない子供のように

水やりを忘れて鉢に謝ってまた水やりを忘れてしまう

遠くから呼んでください泣き顔が見えないように手を振りましょう

やわらかい日射しを浴びてあたたかな雨を降らせる雲になりたい


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photo by aihara



* * *


なつかしくてうれしくて泣きたくなるのは、
いい思い出が少なかった場所だ。

毎日が地獄のようで、逃げ出したかった。

そこに変わらずいる人に迎えられて、
いま、自分が立っているこの場所まで、
運んでくれた人たちを思った。

がんばろう。


* * *






2014年4月13日 (日)

きこえなくても

朝露の葉にころころと笑いあえばどうでもいいことばかりあつまる

花びらは白いものから匂い立つ 振り向かないで行く人の背に

ちゃんと息をするね明日からもっときみの空気が薄くなるから

早起きの青い小鳥を撫でてから今日一日を春にする雨

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photo by aihara


* * *


おはよう、おはよう、おはよう。
何度も呼びかける、
透明なおはよう。

どこにいても、
なにをしてても、
おはよう。

また会いたいね。


* * *






2014年4月10日 (木)

四月の雪

心ならいつでもあげる体ならわたしが逢いたい時だけあげる

いっしょにいる時だけの名を呼ばれれば舌を差し出す子犬のように

滴っていくものだけを抱きしめてこれが最後の雪だと思う


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photo by aihara



* * *


それはずっと、
ほしかった言葉。
なんの誓いもない、
自由な言葉。

生まれては消えてなくなる、
四月の雪みたいだった。



* * *








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