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2016年3月 4日 (金)

「花の鎖」

牛乳に苺浮かせて熱のある日には作ってもらうごちそう

もぐりこんだ布団の下から声がする本日三割引特売日

おばあちゃんの指はつめたい天井にねずみばあさんのシミがある

まっくら森のおくから聞こえてくる声よわたしは海の水が飲みたい

冒険のつづきは起きたらできなくて今日も行きたくない保育園

友だちがいないおかげで先生が友だち大きいねひとみちゃん

たっちゃんは小さい怖い生き物でえらそうに言うおれとあそべよ

卒業の日を待って咲く桃の花わたしの胸に咲く紙の花

ひさかたの光のどけき春の日にわたしじゃお姫様になれない

Imgp1587

糸車、ミシン、アイロン、裁ち鋏、ほこりだらけの日向でねむる

祖母の部屋に祖母の匂いはしなくなり月下美人の枯れた鉢植え

たっちゃんは大きくなって優しくなって航空学校へ行きました

もう燃えることなく町に横たわる窯はお洒落なカフェと呼ばれて

あの夏の花火みたいな友情がつづく商工会青年部

休日が年に十回しかなくて 総理、選挙は来週にして

阪神を家族で応援してるなんて人ってどんな風にも変わる

軒先の暗さに慣れてきたころに人感センサー付きの照明

流星をかぞえてわたしどんな願いも叶う資格があるね。あるよね

一人でいれば独りでいいと思うけど毎日猫を抱えてねむる

薄青い夜明けに夢をみるように誰かを愛したがる心は

風の歌をおしえてくれる人といて花の鎖はほどけてしまう

あなたから名を呼ばれれば健やかに育つわたしのさみどりの楡

父のように兄のように師のように触れ得ぬ人はみなあたたかい

Imgp0105
photo by satoshi tsuji





* * *




期待しないことを覚えて、
生きるのがすこし楽になった。



今日、41歳になりました。

毎日ごはんがおいしくて、
わたしは幸せです。




* * *





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コメント

お誕生日おめでとうございます。
わたしの姉と同い年ですね。

姉はパリに恋人と住んでいて、あわなくなって、3年がたち。

さちさん


お祝いの言葉をありがとうございます!
お姉さまと同い年とは、なんだかうれしいです。
会えないのはさみしいですね。
今はいろんな通信手段があるものの。
パリには2回遊びに行きましたが、大好きな街です。
パリに住むのは、20代の時の夢でした。
お姉さまがうらやましいです。

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